天橋立ワインの醸造過程
1.除梗破砕

除梗破砕機

除梗破砕機により葡萄の房から果梗を取り除いて葡萄をつぶします。
破砕した葡萄はステンレスタンク(開放型)に入れます。
(理想の発酵のための環境つくり)
雑菌の繁殖を抑えるためメタカリ(ピロ亜硫酸カリウム)を1klあたり80g、少量の水に溶いて入れます(80ppm)。メタカリの亜硫酸効果は半分の40ppmです。
(白ワイン)スキンコンタクト
ステンレスタンクに入れたまま、12時間ほどスキンコンタクト(果皮と果肉と果汁が混ざった状態)させます。ペクチンが分解され圧搾しやすくなり、また果皮の成分も醸し出されます。

(赤ワイン)低温マセラシオン
5℃くらいに冷却した葡萄を除梗破砕しステンレスタンクに送ります。破砕後は13℃くらいで2日間静置します。低温で果汁に果皮と果肉に浸け込むことにより香りがよくなり色もよくでます。
2.圧搾

ベルトプレス

バスランプレス
圧搾機によりカス(皮と種)を取り除き果汁を搾ります。
ワイン専用ぶどうは、ベルトプレス及びバスランで圧搾し、
食用ぶどうは、ベルトプレスで圧搾します。
(食用種は果肉が多いためバスランでは使用できません。)
3.発酵

発酵タンク
(白ワイン)
圧搾した果汁は発酵タンクに送ります。
発酵タンクには60%しか果汁は入れません。発酵の勢いで溢れるからです。
白・ロゼワインは果汁に酵母を加え発酵させます。
発酵2〜3日で温度が急に上昇(30℃以上)するため冷却水で20℃くらいになるよう温度管理をします。
(赤ワイン)
2日間の低温マセラシオン後、ワイン酵母(乾燥酵母)を加え前発酵を行います。
酵母は、果汁を5リットルにお湯を加えて30℃〜40℃にして活性させます。
活性した酵母を潰した葡萄(マスト)の入ったタンクに入れます。
この時、酵母をすぐに混ぜずに一箇所に集中させます。(すぐに拡散すると活性が遅れます)充分活性したら、櫂棒でよくかき混ぜて全体の発酵を促します。
 


ルモンタージュ

ピジャージュ
(ルモンタージュとピジャージュ)
赤ワインの場合、発酵が活発になると果皮が上に浮いてきて果帽ができます。雑菌が繁殖しないよう朝と夕方の2回、ワインを下からポンプアップして上から果帽に万遍なくかけてワインを循環させます。(ルモンタージュ)
5日ほどの発酵後今度は櫂帽で果帽を突き崩すように混ぜます。(ピジャージュ)
さらに2〜3日後、色素が充分に抽出されたらベルトプレスで圧搾します。



2段式タンク
(シャプタリゼーション=補糖)
糖度の低い果汁は、発酵途中に、必要なアルコール分を得るために、結晶ブドウ糖による補糖をします。

(分析)
発酵中は、温度・比重・酒精・酸度・phを分析します。

(MLF 乳酸発酵)
赤ワインにおいては、酵母によるアルコール発酵が終了後、乳酸菌を添加し、MLF乳酸発酵を行います。乳酸菌が液中のリンゴ酸を乳酸と少量の炭酸ガスに変化させます。乳酸発酵は液温を18℃以上にする必要があるので2段式タンクの下段にお湯を入れ上段タンクのワインを加温します。4〜5日くらいで終了します。これによりワインがまろやかな味わいに変わっていきます。
4.滓(オリ)引き
 (滓引き)
発酵が終了するとワインは滓が沈殿し、上澄みと滓に分離するので上澄みをポンプで他のタンクに移動させます。

5.除酸
酸度の高いものは、炭酸カルシウムで目的の値まで除酸します。
1g/L除酸するのに炭酸カルシウム0.67g/L使用します。
除酸後、オリ引きを行い、その後熟成させます。
6.熟成
一部の赤ワインおよび一部の白ワインについてはオーク樽による熟成をします。半年から一年樽で熟成します。樽の効用はワインがよりまろやかでオイリーに変わることです。
7.ろ過および瓶詰

クロスフローフィルター


瓶詰
(甘口のワイン)
甘味をつけるには、予め確保しておいた果汁を加え目的の糖度を得ます。(ズースレゼルブ)
発酵が終了してオリ引きしたワインに果汁を加えてろ過します。ろ過機は、クロスフローフィルターを使用します。
このろ過機は、モジュール膜を使用しているためフィルターに負荷をかけずにろ過ができます。
さらに瓶詰直前のメンブランフィルターにより、完全に酵母を除去し非加熱低温無菌状態でワインを瓶詰します。
 
(赤ワインおよび辛口白ワイン)
上澄みのみをそのままろ過せずに瓶詰します。

(酸化防止)
酸化を極力防ぐため亜硫酸(メタカリ)添加します。
遊離の亜硫酸濃度が甘口の場合は40ppm程度、辛口の場合は20ppmを目安としています。

(瓶詰)
コルクまたはスクリューキャップで栓をします。
ラベルを貼って出荷します。

(瓶内熟成)
生詰めですから瓶内でもよい熟成が進みます。保管状態は15℃前後の状態で管理します。
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